紙芝居(その3)
【 本文 続き 】


b0123970_11401554.jpg 杣人の二人が 大ヒノキのそばで 途方にくれていると 
どこからか 杖をついた ばさまが現れて言った。



「 おしんたあ 
 そんなやり方じゃあ 
 やぁ~っと 生きてきた 
 この大ヒノキは 
 倒せんぜん。

  どうしても 伐りたいんやったら そこにある 木っ端を全部 燃やさな だちかんぜん。 」

そう言うと ばさまは 木立の奥へ消えてしまった。


杣人たちは 『 こんな 山奥におる ばさまは いったい誰やろう 』 と話しながら

教えられた通り 木っ端を全部燃やして 会所へ帰った。


b0123970_12104931.jpg夜が明けて 
二人が恐る恐る 大ヒノキのそばに行ってみると


ばさまが言ったように 切り口は昨日のままだった。


杣人たちは大喜びで さっそく斧を ふり上げた。 



大ヒノキに 斧を うちこむ度に カーン、カーン と威勢のいい音が 山中に こだました。

杣人たちが 疲れて動けなくなった頃

山中にギギ、ギギギギー と苦しそうな音をたて すさまじい地響きと共に とうとう大ヒノキは倒れていった。


… つづく
by moriyama-jinja | 2010-02-04 13:34 | 付知おすすめ情報